[鳥取] 連続講座2回目 日常記憶地図「子どもの頃の場所と風景を思い出す」

1回目 [鳥取] 連続講座 日常記憶地図「子どもの頃の場所と風景を思い出す」

2回目は、前回のワークショップを経て、
・各自テキスト化した記憶を、互いに読むこと
・図書館の郷土資料と突き合わせてみること
という内容でした。

米子が7名、鳥取が3+1名の参加です。1回目は都合で参加できなかったという方が、トット編集部のフォローアップを経て複数ご参加してくださってありがたかったです。

読み合わせ

テキスト化した個人的な記憶を、他者が読み、フィードバックを相互にし合うために、カード・ダイアローグの手法を応用して、
・テキストを1人ずつ回し読みし、付箋でコメントをつける
・自分のところに返ってきたテキストの付箋を読み、それに応答する時間をとる
という2段階で進めました。

他の人のテキストの付箋を貼る

付箋でつけるコメントは「テキストがふくらむように」「疑問点は積極的に」「自分の記憶は自分では何がおもしろいかわからないので、おもしろいところを伝える」
という方針にしました。米子は人数が多く難しかったのですが、鳥取は3名だったため、トット編集部のお2人+サトウも読んでコメント付けさせてもらいました。

応答する

自分の中では当たり前になっていることを、付箋によって誰かから質問されそれに応答することで、改めて見直す、という狙いでした。
例えば、鳥取の南の方の集落出身の方の、近くの神社での「お籠り」の習慣があるらしく、とても興味が湧きましたが、ご本人にとっては子どもの頃からの習慣です。あまり由来などもその場ではわからないようでした。

返ってきた自分のテキストの付箋に応答する

 

記憶と郷土資料を突き合わせる

答えること、もしくは答えられないことで、また、他の参加者から情報や意見が集まるなどして、なぜだろう、という気持ちが高まった時点で、
郷土資料を読む時間に入りました。米子は、街の中心部の資料が多く盛り上がりました。ちょっと熱狂という感じに近い雰囲気だったように思います。米子は街中の古い映画館が話題になり、参加者のお1人が、映画館を題材にした映像作品のことを教えてくださったりしました。映画館の変遷の資料も見つかりました。

鳥取の方は参加者が少ないこともあり、司書の方が全員分のテキストを2時間前に受け取った上で、一人一人資料を出していただきとてもありがたかったです。町史や写真集だけでなく、テキスト内で言及されていた絵本まで!

 

鳥取でも、資料を参照しつつ熱の入った会話が交わされました。自分の記憶や疑問とマッチした場合、人はこんなにも熱心に郷土資料を読むんだ…と思いました。司書さんは「若い人たちが郷土史料を読んでいる…!」という点で珍しい光景だと思ってくださったようでした。

 

次回、3回目は、鳥取-米子合同で、前半は、お互いのテキストを交換してまた読み合わせを行います。公開できるように整えたテキストを持参していただき、相互に赤入れをします。後半はトット編集部との編集会議です。1回目の相互インタビューから始めて、少しずつ読者の範囲を広げていく中で、個人的な記憶が少しずつ広く読まれるテキストになっていくプロセスを一緒に体験します。

自分の記憶が他の人に読まれること、話をすること、郷土資料と突き合わせて当時はわからなかったことがわかること、その結果、どのようなテキストができあがるのかとても楽しみにしています。

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